フランスライフスタイル  パリのメリーゴーラウンド|Carrousel in Paris
18/11/201409:20 三上功
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パリっ子が大好き!レトロな夢見装置
 
パリを歩いていると、たまに広場や公園でメリーゴーラウンドを見かけます。レトロな色合いでなんだか懐かしくなってしまい、ついその木馬に見入ってしまいます。馬たちが現れては消えていくその回転運動は、なんだか美しく物悲しい。昔から変わらないパリの街並みにとても馴染んだ遊具です。遊び場が少ないパリの子供にとって、メリーゴーラウンドは気軽に夢見心地にさせてくれる貴重な存在です。しかし、そもそもメリーゴーラウンドとは何なのでしょう。その歴史は実はフランスから始まりました。
 
メリー・ゴー・ラウンドの誕生
 
遊園地の中で人気の乗り物といえばメリーゴーラウンド。日本でもおなじみの遊具ですが、実はフランスで発明された遊具です。フランス語ではマネージュ(manege)と呼ばれています。メリーゴーラウンドの始まりは蒸気機関以前の馬による動力装置までさかのぼり、19世紀頃に騎士たちが調馬場で気晴らしにやっていた鉄輪遊びと融合してできました。マネージュと呼ばれるメリーゴーラウンドの歴史を見ていきましょう。

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フランスのメリーゴーラウンドに残る「鉄輪遊び」の歴史
 
フランスのメリーゴーラウンドは日本のとは遊び方が少し違います。入場すると係の人が細い鉄の棒を渡してくれます。回転する木馬に乗りながら、その鉄の棒を使って吊るされた鉄の輪を取るのです。輪を取るともう一回無料で乗れるため、子供たちは必死になって輪を取ろうとします。この鉄輪遊びはジュ・ド・バーグ(Jeu de bagues)と言って、騎手がしていた鉄輪遊びの名残です。元々はフランスの騎手が円形の馬場で周遊するときにこの鉄輪遊びをしていたらしく、それが徐々に形を変えていき現在のマネージュ(メリーゴーラウンド)での遊びになったそうです。騎馬の周遊運動が、マネージュの回転運動の原型だったんですね。円形の調馬場をフランス語ではマネージュと言い、その連想からマネージュがそのままメリーゴーラウンドの名前になりました。
 
回転木馬の装置はどこから生まれた?
 

鉄輪遊びは騎士たちの遊びからきたものでしたが、回転木馬の装置自体はどのようにして生まれたのでしょう。蒸気機関の誕生以前、動力は馬に頼っていました。18世紀、馬を周回させて回転動力を得る炭坑用の装置が発明され、マネージュ(円形調馬場)と呼ばれていました。しかし1860年代に入って蒸気の時代が来ると、この装置は使われなくなります。そこに馬の代わりに木馬をつけて蒸気機関で回転させれば遊具になると考えた玩具商人がいました。それがメリーゴーラウンドの原型となったようです。しかし当初のマネージュは木馬は存在せず、回転台の上の椅子に乗って鉄輪遊びだけをしていたそうです。その後椅子が木馬などの動物に変わり、今のメリーゴーラウンド(マネージュ)が生まれました。マネージュはその後アメリカにわたり、カルーゼル(騎馬パレードの意味)という名前で親しまれ、世界的に知られるようになりました。
 
最古のメリーゴーラウンド
 
現存する最古のマネージュ(メリーゴーラウンド)はリュクサンブール公園にあるもので、1879年以来そこに置かれています。動物のデザインはオペラ座を設計したシャルル・ガルニエです。パリ旅行の際には、本家フランスのメリーゴーラウンドを是非見てみてください。
東京出身。慶應義塾大学文学部卒。 大学時代に写真撮影を始める。2007年、パリに一年間滞在して写真を制作。 以後毎年パリへ出かけ、変化し続けるパリと変化しないパリを撮り続けている。 他にパリを舞台にした小説を書いている。

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