フランスライフスタイル  サン・クルー|Saint-Cloud
07/08/201516:25 三上功
サン・クルー
 
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ブーローニュの森と接するなだらかなパリ郊外

サン・クルーはパリの西側に接するパリ郊外の街(オー・ド・セーヌ県)。セーヌ川を挟んでパリ16区ブーローニュの森と向かい合うなだらかな丘が特徴の住宅街です。サン・クルーの魅力の一つは広大なサン・クルー公園。広大な敷地で、サイクリングやピクニック、散策などに最適。夏には花火大会や野外映画祭などが開かれます。元々はヴェルサイユ宮殿の庭園を手掛けたル・ノートルの設計した庭園で、現在はパリ郊外有数の散歩道として知られています。
 
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王家の権力争いから逃れた隠遁者によって発展

元々サン・クルーは漁夫たちが暮らすセーヌ河岸の村でしたが、その地名は王族の暗い歴史に関係します。メロヴィング朝初代国王であったクロヴィス1世の孫クロドアルド(クルー)が叔父たちの醜い権力争い(暗殺)から逃れて僧(聖クルー)となり、パリから離れたこの地に僧院を立てたことに由来します。フランク王国最初の王であるクロヴィスの二男だったクロミドールが死んだあと、他の兄弟たちは領地を奪われることを恐れてクロミドールの子供たちを次々に殺しました。その中でただ一人生き残ったのがクロドアルドでした。彼は王位継承者の証である長い髪を切って僧となり、セーヌ河のほとりの漁村へやってきました。クロドアルドの修道院が建てられた頃から街が作られ、今のサン・クルーの基礎ができていきました(サン・クルーはクロドアルドののちの名前聖クルーの意味)。16世紀には城館が建てられ、ル・ノートルが庭園を設計しました。17~18世紀には陶磁器の産地としても知られていました。現在はインターポール本部や競馬場で知られています。


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シュールな魅力?サン・クルー公園の不思議な世界
 
サン・クルー公園の敷地はあまりに広いため、入り口や出口を見つけることが難しいほど。公園内を歩いていても、自分がどこにいるのかが分からなくなります。巨大な遺跡のような階段状の噴水などがあり、数多くの動物や人間の石像が配置されています。その光景はなんだかシュールな世界に迷い込んだようでもあり、ドラゴンクエストのフィールド世界に入り込んでしまったかのような違和感があります。かつてこの辺りにはサン・クルー宮殿がありましたが、パリコミューンの際に焼き払われてしまいました。公園ではパリの夏のお祭り(花火大会や野外映画祭)も多く開催されており、ピクニックなどで手軽に自然を味わえるオススメのパリ郊外です。


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サン・クルー公園内の牧場
 
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馬やヤギのいるのどかな牧場も

サン・クルー公園の中には牧場もあり、ヤギや牛、馬がなどが飼われています。みなのびのびと自然の環境の中で草を食んでいます。パリ国鉄(SNCF)のガルシュ・マルヌ・ラ・コケット駅から歩いて5分です。


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サン・クルーへのアクセス
 
メトロ10号線ブーローニュ・ポン・ドゥ・サン・クルー(Boulogne Pont de Saint-Cloud)からセーヌ川のサン・クルー橋を渡ってすぐ。またはサン・ラザール駅からSNCFでサン・クルー(Saint-Cloud)駅下車。
 

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東京出身。慶應義塾大学文学部卒。 大学時代に写真撮影を始める。2007年、パリに一年間滞在して写真を制作。 以後毎年パリへ出かけ、変化し続けるパリと変化しないパリを撮り続けている。 他にパリを舞台にした小説を書いている。

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