グルメ  ストレール(パリの老舗パティスリー)
04/09/201512:10 三上功

ストレール|Stohrer

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サバラン発祥のパティスリー
 
今回はパリ2区にある老舗パティスリー「ストレール」をご紹介します。創業は1730年。フランス革命より約60年も前の18世紀半ばです。ルイ15世の后となるマリー・レクザンスカが結婚のためにパリへやってきたとき、彼女の父親のパティシエであったストレールが一緒にやってきました。
その5年後にストレールがパリ2区のモントグイユ通りにオープンしたのがこのお店の始まりです。この店の特製パティスリーは「ババ・オ・ラム」(Baba au Rhum)と「ピュイ・ダムール」(Puits d'Amour)。特に「ババ・オ・ラム」はこのお店が発祥。日本では「サバラン」として知られているラム酒のお菓子です。
 
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サバランの歴史
 
サバランは固くなったブリオッシュをラム酒に浸し、生クリームを詰めたパン菓子。フランスでは「ババ・オ・ラム」と呼ばれることが多いです。約270年以上前、美食家だったポーランドの国王スタニスラス・レクザンスカ(レクチンスキー)によって考案されました。当時国王が夢中になっていた「千夜一夜物語」の登場人物アリ・ババが名前の由来です。ちなみにババはポーランド語で「良き妻」を意味するそうです。
ババという菓子パンを生み出したスタニスラス・レクザンスカは、その後フランスに亡命します。そしてフランス王からロレーヌの統治権を与えられ、娘マリー・レクザンスカをルイ15世に嫁がせました。彼はルイ15世の義父となり、お抱えのパティシエとともにババはフランスにもたらされました。そしてフランスがこのお菓子を完全に取り入れられたため、ババは「ババ・オ・ラム」としてフランスを代表するお菓子の一つになりました。その後フランスの食通ブリア・サヴァランが「ババ」を気に入ったため「サヴァラン」に改名されました。日本ではババよりもサバランという名前が有名です。
最近は日本であまり見かけなくなったサバランですが、ラム酒をたっぷりしみこませた大人の味はフランスのお菓子ならではの豪華さです。パリへ行かれたときは是非サバラン発祥のお店ストレールへ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
 
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ストレール(Stohrer)
創業:1730年
住所:51 rue Montorgueil 75002 Paris
東京出身。慶應義塾大学文学部卒。 大学時代に写真撮影を始める。2007年、パリに一年間滞在して写真を制作。 以後毎年パリへ出かけ、変化し続けるパリと変化しないパリを撮り続けている。 他にパリを舞台にした小説を書いている。

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